米国主導のイラクでの戦闘任務終了で合意

米国主導のイラクでの戦闘任務を終了することで合意し、連合軍は戦闘部隊だけを撤収させましたが、イラク軍に対する助言や訓練だけを支援する役割に移行しました。

国内のISIL(アイシス)を根絶することを任務とした米国主導の戦闘任務を正式に終了させるための技術的な最終ラウンドが終了したと、12日にイラクの国家安全保障顧問であるカシム・アルアラジ氏が言っています。

「我々は公式に連合軍の戦闘任務の終了を発表し、連合軍はイラク軍への助言や訓練、支援を継続する」と、アルアラジがツイッター上で投稿しています。
また実際にイラクに展開している約2500人の米軍と約1000人の有志連合は同国に留まる予定です。

イラク内務省のメディア担当者のサード・マーン将軍は9日の記者会見で、「有志連合は何内に非戦闘任務への移行を完了するだろう」と発表しています。

そしてイラク政府は、全ての米軍の同国撤退を強く要求しており、大きな力を持つ武装した親イラン派の政治組織から圧力を受けています。

これに対して7月にジョー・バイデン米大統領の政権が決定した、イランにおける連合軍の戦闘任務を12月31日までに終了を再確認。
そしてジョン・ブレナン少将は、「戦闘任務が正式に終了したからといって、現場の事実が変わることはないだろう」と言っています。

連合軍は2020年初頭に戦闘任務への事従事をやめ、それ以降、米国の主眼はイラク軍の支援に置かれています。
また親イラン派の組織が、米国の完全撤退を要求するために、SNS上では脅迫を行い、定められた12月31日の撤退期限を米国政府に再認識させています。

ここ数ヶ月、犯行声明が一度も出されないまま何十回ものロケット弾や無人機による攻撃が、イラクの米軍やその利害関係者に行われています。
こうした攻撃に対して米国は決まってイラクの親イラン派の仕業だとしています。

イラクに米国が介入した事案

イラク戦争は2003年に始まり、米軍は2007年には約17万人の兵士がイラクに駐留するピークに達した後、オバマ元大統領は戦闘は終結したとして2011年には完全撤退を踏み切りました。
しかし、2014年にはISILが勢力を拡大し、イラクとシリアの広い範囲を制圧したことによって、米国は再びイラクに派遣されました。

2020年半ばに米軍は戦闘行為は一切行わなくなっており、主にトレーナーやアドバイザーとして活動しています。
また、シリアには900人の米軍がまだ残っていますが、すぐに撤退するとは思われません。

2019年にISILはシリアで最後の領土を失いましたが、イラク北部の半自治区であるクルド人地域などで、ここ最近は攻撃が活発化しています。
「イラクの治安部隊は、対ISIL作戦や情報収集のために、連合軍の支援を必要といている」と、イラクとクルドの治安当局者が言っています。
また、米軍から提供された武器や装備の維持管理にも支援が必要とのことです。

今回の米軍の撤退は、イラク議会に所属するイラン系シーア派や、イラク政府の支援を受けながらもイラクの軍隊とは別に活動する一連の武装グループのキャンペーンの結果です。
親イラン派に近いグループがソーシャルネット上で脅しをかけたり、ワシントンに12月31日の期限を思い出させたりしています。