【正当な権利】イラクのクルド地域で手当の支給再開を求め学生たちがデモを実施

7年前に削減された減給を求める抗議活動が数日続いたことに対して、イラクのクルド人半地治区の当局が大学生へ財政支援を約束したと国営メディアが伝えました。
この学生たちによる抗議活動では、数千人のデモ隊が4日間連続でスレイマニアの街頭で行い、その後クルディスタン地域政府は水曜日の深夜にこうした動きを見せました。

現地の治安部隊によって群衆を分散させるために、市内のサラ広場で実弾を使用したことで学生の1人が負傷したと、地元メディアのNRT放送が伝えています。
イラクのクルド地域で手当の支給再開の金額に関して、当局がどのくらい提供するかは現在では、まだ明らかになっていないとのことです。

KRGは学生に対して毎月6万~10万イラクディナール(約40~70ドル)の手当を2014年以前まで支給していましたが、世界的な原油価格の低迷や武装組織ISIL(アイシス)との戦いに予算を割り当てました。
これによって、クルド人学生に支給していた手当を取りやめたことで、今回の抗議デモを実施して自分たちの正当な権利を訴えかけています。

非武装の学生を静止させるクルドの治安部隊

抗議活動は日曜日から始まりましたが、日を追うごとに激しさを増してきたこともあり、非武装のクルド人学生たちを静止させるために治安部隊がスレイマニアの主要道路を封鎖したデモ隊に対してゴム弾や催涙弾を使用しました。
この治安部隊に対抗するために、学生のデモ隊は石や催涙弾を投げつけたり、市内の複数の政府機関の建物に火をつけたと、現地メディアが伝えています。

スレイマニア大学は抗議活動が始まって以来の主な争点のひとつということもあり、地元警察は水曜日にすべてのジャーナリストの出入りを禁止しました。
治安部隊はスレイマニア大学の敷地内に入り、キャンパスに残っていた学生たちに向かって、催涙ガスを発射したと、現場にいたジャーナリストのアルジャジーラの記者が語っています。

ますます絶望的になる学生たち

実質的にイラクのクルド地域では、経済的にも政治的にもここ数年にわたって二分しており、愛国同盟のクルディスタン(PUK)とクルディスタン民主党(KDP)の両政党が支配する地域で抗議活動が行われています。
イラクの他の地域の発展のための目標とされているにもかかわらず、この地域は長い間、財政赤字や汚職の記録が残っていることもあり、学生たちがますます絶望的になっています。

多くのイラクのクルド人が、ここ数週間の間により良い経済機会を求めてヨーロッパへの旅に出ており、ベラルーシとポーランドの国境で難民問題が続いていることが国際的に注目されています。
現地ジャーナリストのアルジャジーラの取材に応じたスレイマニア在住のムスタファ・ハリドさんは、「学生たちは自分に割り当てられた手当の権利を求めて出てきた」と語っています。